LCOS-SLMに関する特性

回折効率

定義

回折効率は、LCOS-SLMにブレーズド回折格子を模した位相パターンを表示したときの0次光量(Iave)に対する1次回折光量(I1st)の割合を表す式として定義されます。ただし、2値の回折格子の場合には、±1次光量の平均値を回折光量とします。また、0次光量は入力階調値を0~255に変化させたときの平均値とします。

回折効率 = I1st / Iave [%]

測定方法

図のような、入射光の偏光方向と液晶分子の配向方向を一致させた位相変調光学系において、1次回折光量の測定を行います。入射角度θは10度以内、アパーチャサイズはφ10 mmに設定します。表示する回折格子には2値~16値の4種類を用います。

回折効率の測定系

回折効率の測定系

回折格子の位相分布

回折格子の位相分布

測定結果

以下の表で示した波長の光源を使用して回折効率の測定を行いました。その結果と理論値は図のようになります。表示する回折格子ごとの空間周波数は、2値: 40 lp/mm、4値: 20 lp/mm、8値:10 lp/mm、16値: 5 lp/mmです。

回折効率測定用の光源の波長

型名

広波長帯域タイプ

特定波長向けタイプ 

-01

-07

-08

-02

-03B

-05

-12

-13

-15

-16

-19

光源の波長(nm)

633

1064

1064

785

1064

407

940

532

1550

532

1950

型名

高出力レーザ向けタイプ 

レーザ金属加工向けタイプ 

-02L/-02R

-03BL/-03BR

-12L/-12R

-15L/-15R

-16L/-16R

-19L/-19R

-03CL/-03CR

光源の波長(nm)

785

1064

940

1550

532

1950

1064

回折効率の測定結果(代表例)と理論値

回折効率

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